2024 年11月18日(月)午後1時30分から、HPVワクチン薬害東京訴訟の口頭弁論期日が開かれ、全国で2人目の被告側専門家証人の主尋問が行われました。
裁判に先立ち、東京地方裁判所前では、支援者らによるリレートークが行われました。
原告を代表して平原さんのお母様が参加者や通行人に向けて、これまでの訴訟の進行を受けての想いや支援への呼びかけを、力強い口調で語りかけていました。また、名古屋訴訟の原告のお父様も、応援に駆けつけてくださいました。
また、支援者を代表して、支援ネットワークの江川さん、浅川さんがマイクを持ち、支援活動の経過報告と、今日の期日に向けた思いを語ってくださいました。
加えて、弁護団から、水口共同代表、山西共同代表が、今回の被告側専門家証人が証言するであろう内容を踏まえ、その内容の持つ問題点などを解説していました。
【期日前リレートークの様子】
今回、被告側専門家証人として証言したのは、近畿大学医学部微生物学教室主任教授の角田郁夫氏です。被告側専門家の証人尋問は、10月7日に行われた福岡地裁の裁判期日に引き続き、2人目となります。
角田証人は、免疫学、ウィルス学の研究者として、「HANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)」に関する研究成果として裁判所に提出されるなどした基礎研究論文や臨床研究論文を批判し、その内容及び知見には問題があると述べました。
とりわけ原告側専門家証人である鳥越俊彦氏の証言内容を批判し、HANSの発症機序(症状発生にいたる生物学的メカニズム)に関する原告主張を、否定する供述内容となりました。
この日は被告側(製薬会社)による主尋問のみが行われ、次回2025年2月3日(月)に行われる原告側反対尋問では、角田証人の供述に対する問題点、疑問点の指摘や、反論を行う予定です。
裁判期日終了後は、ビジョンセンター有楽町にておいて報告集会が開かれました。
弁護団鮎京弁護士から、角田証人の供述内容について、事前に提出されていた鑑定意見書を含めた解説がなされました。
原告33番さんのお父様、9番さんのお母様、35番さんのお母様がマイクを取り、今回の証人尋問を傍聴して、“机上の空論であり、被害者のことを見ていないように感じた”、“HANSの批判をするよりも、被害者の症状に向き合って治療法を研究するのが科学者の責任なのではないか”といった意見を述べておられました。
支援ネットワークの隈本さんは、2024年11月17日(日)に宮古島で開催された「HPVワクチン ほんとうのこと お話会」の様子を報告し、九州原告の梅本美有さんがお話しになった内容を、紹介していました。
【報告集会の様子】
次回、2025年2月3日(月)の東京訴訟期日には引き続き角田証人が出廷し、原告側からの反対尋問が行われます。
また、同年2月10日(月)には東京訴訟で2人目の被告側専門家証人となる中村好一氏の主尋問の予定も入りました。
この間、弁護団からは、これまでの立証の到達点として「声明 HPVワクチン薬害訴訟の原告本人尋問(前半)を終えて」と「原告側専門家証人6名が示した医学的知見」を公表しています。
こうした私たちの見解を是非ご覧いただいた上で、被告側専門家証人の証言を聴いてください。
2024年12月14日(土)には、名古屋市立大学において、薬害根絶フォーラムも開催されますので、あわせてご案内いたします。
引き続き、ご支援をよろしくお願いいたします。
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