2023年(令和5年)9月25日(月)、HPVワクチン薬害大阪訴訟期日が開かれました。
鳥越先生は、札幌医科大学医学部病理学第一講座・同大学大学院医学研究科腫瘍免疫学教授をつとめておられる免疫病理学の専門病理医です。
鳥越先生は、がん細胞に対する免疫応答機構の解明、神経変性疾患における細胞ストレス応答、免疫応答による生体防御等の研究に注力されてきました。
当日朝は、大阪の淀屋橋駅前にて街頭行動を行いました。傍聴のお知らせを配布し、多くの方に受け取ってもらうことができました。
今回も、原告団・弁護団による入廷行動を行いました。
全国各地から大勢の原告・ご両親が大阪地裁に駆けつけてくれ、一緒になって行進しました。
満員の法廷では、原告たちの症状は、HPVワクチンの接種によって、免疫寛容の破綻、免疫異常が引き起こされたことによるものであり、一つの症候群を形成していることについて、鳥越先生に詳しくご証言いただきました。
鳥越先生の専門的な説明を傍聴席のみなさまにも分かりやすく聞いていただくため、鳥越先生が図を示してご説明する際には、その図を拡大した巨大なパネルを7枚準備して、傍聴席に向けて掲げるという工夫をしました。
傍聴にかけつけてくださった方々から、図があってずいぶん助かったという声をいただくことができました。
鳥越先生は、証言の最後に、医学の発達によって、今まで精神疾患であったと思われていたものが、免疫介在性の障害、免疫異常と明らかになってきた歴史があること、本件副反応では自己抗体が髄液の中から検出され、それらの自己抗体は神経細胞に機能障害を引き起こす力を持っていることが研究によって示されていること、にもかかわらず、これらのことに目をつむり、患者さんの症状は精神障害である、心身の反応である、と医学的判断を下すのであれば、そのような医学は科学ではないと力強い言葉を述べてくださいました。
さらに、鳥越先生は、製薬企業に向けて、真摯に、科学的に症状に向き合って、副反応の可能性を念頭に置いて、より安全なワクチンの開発、被害者救済に尽力してもらいたいと訴えました。
証言が終わると、傍聴席からは大きな拍手が起こりましたが、裁判官もそれを制止することをしませんでした。
次回の大阪地裁の2023年12月18日(月)期日では、鳥越先生の今回のご証言に対し、被告側からの反対尋問が行われます。
次回もぜひ多くの方に傍聴にお越しいただき、鳥越先生を応援してください!
証人尋問に引き続き、大阪弁護士会館にて、報告集会が行われ、多くの方に集合していただけました。
弁護団からは、HPVワクチンの副反応については多くの研究者が論文を発表しているけども、本日の鳥越先生の証言は、世界で最も具体的に副反応のメカニズムを説明したものだという話がありました。
また、はるばる駆けつけてくれた九州訴訟原告の梅本美有さんにもご発言いただきました。
梅本さんは、鳥越先生が化学式が書かれたネクタイをされていたことに触れながら、裁判所に自分たちの症状を科学的に被害だと認めてもらえるよう頑張っていきたいと述べ、今後とも支援をよろしくお願いしますと力強く呼びかけました。
最後に全国弁護団共同代表の山西弁護士が、原告たちの症状がHPVワクチンと関係ないというなら医学は科学ではなくなるとの鳥越先生の言葉に触れ、本日の鳥越先生の証言は私たちの宝になると述べました。
報告集会と併行して、大阪地裁内の司法記者クラブにて、記者会見が行われました。
記者会見には、山西弁護士、安田弁護士、大阪原告19番さんが出席し、本日の鳥越先生の証人尋問について、記者のみなさまに説明を行いました。
各地の次回以降の裁判期日は以下の日程を予定しています。
次回は、2023年11月27日、東京地裁での椿広計教授の証人尋問期日(反対尋問)です。
引き続きのご支援よろしくお願いいたします。
東京地裁
2023年11月27日 「椿広計教授」反対尋問
大阪地裁
2023年12月18日 「鳥越俊彦教授」反対尋問
名古屋地裁
2023年12月11日 「高橋幸利医師」反対尋問