2022年12月13日(火)、雨上がりの澄んだ青空の中、HPVワクチン薬害大阪訴訟期日が開催されました。新型コロナウイルスの影響で、2019年12月3日の期日を最後に公開法廷での裁判はなく、 ウェブ会議システムを用いた訴訟審理が行われてきましたが、久しぶりに、公開の法廷での裁判期日となりました。
開廷に先立ち、原告団・弁護団による入廷行動を行いました。報道各社も撮影にきており、久しぶりの公開法廷の注目度の高さが伺えました。
口頭弁論期日では、大阪原告15番さんによる意見陳述が行われました。
15番さんは、HPVワクチンを打つまで、大きな病気にかかったこともなく、小学校、中学校ともに病気で休んだことはほとんどなく、学校という場所が大好きな方でした。
ところが、HPVワクチンを打ってから、最初に頭痛や倦怠感、朝起きられないという症状が出て、次第に、何でもないところで躓くようになり、意識を失って倒れるようになりました。また、ハンマーで殴られ続けるような強い痛みが何時間も、何日も続きました。
現在も、いつ体調が悪くなったり、倒れたりするか分からず、こんな病気を持つ自身を受け入れてくれるところがどれだけあるのかとの思いを持っています。
「痛みはワクチンを打った当初からずっとあるのですが、私の中で一番辛かった時期は、高校3年生の9月から約2か月間入院したときです。それは、痛み自体の辛さもそうですが、それを誰にも分かってもらえず、病室で、一人で、ひたすら耐えるしかないという辛さでもありました。」
「私はみんなと一緒に卒業できませんでした。入院なんてしなければみんなと一緒に卒業できたはずなのに、私は取り残されました。大好きな友達と一緒に卒業をしたかったから、ものすごく辛くて、私もこの日は一日中泣いていました。今思い出してもやっぱりすごく辛いです。」
「元気な体に戻して欲しい、私の願いはただそれだけです。」
15番さんは、満員の傍聴席の中、自身の願いをこのように裁判官に訴えました。
口頭弁論に引き続き、弁護団による記者会見、大阪訴訟期日の報告集会が行われました。
報告集会は、リアル会場とオンラインのハイブリット形式で行われ、多くの方にご参加いただけました。
報告集会終了後は、原告団と大阪訴訟を支える会のメンバーのそれぞれでミーティングを行い、全国の多くの被害者の真の救済を勝ち取る気持ちを新たにしました。
また、当日18時から全国の支援者へ向けてのオンライン限定の報告集会第2部を行いました。
次回の大阪訴訟の弁論期日は、2023年3月9日(火)14:00に予定されています。
直近では、名古屋訴訟が2022年12月22日(木)に公開の法廷で開催されます。
来年5月より、いよいよ訴訟の正念場である専門家証人尋問が全国4地裁で始まります。
引き続き、多くのみなさまにご支援いただけますようお願いいたします。
・各地の次回期日
2022年12月22日(木)名古屋期日
2023年1月23日(月)九州期日
2023年2月9日(月)東京期日
2023年3月9日(木)大阪期日