2021年11月15日18時から、東京訴訟期日の報告集会がオンラインで開催されました。
まず、東京弁護団事務局長の関口正人弁護士から、本日の期日でなされた手続きの解説や、訴訟の進行状況についての説明がなされました。
次に、東京弁護団代表の水口真寿美弁護士から、厚生労働省の副反応検討部会がHPVワクチンの積極的勧奨の再開を妥当であるとする結論をとりまとめたことについての報告がなされ、同検討部会の委員は副反応被害の深刻さを十分に理解していない、「寄り添う支援」が実際には機能していない、治療法の研究開発が本来は重要であるはずである、といった指摘がなされました。
また、この問題に関して、東京原告さんの11月12日になされた会見の様子や寄せてくれたのビデオメッセージが改めて発表されました。
次に、東京原告である望月瑠菜さんの母親である望月千鶴さんから、11月12日の記者会見の際、山梨日々新聞の取材を受け、被害者の思いを伝えるための記事が掲載された、との報告がなされました。
そして、「私が支援をする理由」と題し、HPVワクチン東京訴訟支援ネットワークの李智香さんから発表がありました。李さんは、在日コリアンというルーツを持っていて、それが原因で嫌な思いをしたことがあったものの、家族や周囲に話したことはありませんでした。その後、弁護士に自身の経験を初めて話したことがきっかけで、声を発する側に立ちたい、という思いを持つようになりました。このことがきっかけで、薬害肝炎訴訟の学生支援の活動をし、現在に至ります。HPV薬害訴訟の原告は、顔を出せないなど、声を出すことに制限を抱えている方も多いですが、李さんはそのような原告の声となって活動したい、そのような思いから、支援の活動に携わっています。
さらに、HPVワクチン東京訴訟支援ネットワーク代表の隈本邦彦さんから、支援ネットワークでは10月1日や11月12日に厚生労働省前で抗議活動を行ったことや、『子宮頸がんワクチン問題 社会・法・科学』出版記念勉強会を開催すること、といった活動の紹介がなされました。
最後に東京弁護団代表の水口真寿美弁護士から、HPVワクチンの積極的接種勧奨の流れができてしまったが、ピンチはチャンスに変えることができる、このような時こそ、被害者の声を届けることが重要である、というメッセージがあり、集会は閉会となりました。
集会には、合計54人の参加がありました。今後とも、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。