薬害エイズ問題への反省を込めて1999年に厚生労働省の前庭に建立された、薬害根絶『誓いの碑』。
この碑の建立を契機として始まった薬害根絶デーは、今年で20回目を迎えました。HPVワクチン薬害訴訟全国原告団も、全国薬害被害者団体連絡協議会(薬被連)の構成団体として、今年の薬害根絶デーの各行事に参加しています。
2019年8月22日には、午後6時30分より、東京お茶の水の全電通ホールにおいて、第20回薬害根絶デー2019前夜集会が開催されました。HPVワクチン薬害訴訟の各地の原告さんとそのご家族も、この集会に出席しました。
180名を越える参加者が集まった会場では、まず江口洋子さん(大阪HIV薬害訴訟原告団遺族班)から、薬害エイズ被害の遺族らが、鎮魂の碑ではなく、国による反省と薬害再発に向けた決意を示す碑の建立を求めた際の思いや、実際に建立に至るまでの間に薬害再発防止を誓おうとしない厚生省(当時)との激しいせめぎ合いがあったことなどが紹介されました。
続いて鈴木利廣薬害対策弁護士連絡会(薬害弁連)共同代表より、薬害エイズ訴訟と薬害肝炎訴訟の闘いの歴史を振り返る内容の講演がありました。
来賓の川田龍平参議院議員からは、薬害HIV東京訴訟原告として鈴木弁護士とともに訴訟を闘った際の経験を踏まえ、薬害根絶に向けて国会議員として引き続き力を尽くしていきたいとの抱負を語っていただきました。
薬害根絶デーの学生実行委員のみなさんは、スライドを使って薬害被害者への支援活動の歴史を紹介して下さいました。その中では、これまでの薬害問題の解決にあたっては、学生さんたちからの支援活動がとても大きな力となってきたことが紹介されました。そして最後には、HPVワクチン薬害被害者への支援の輪を広げましょう!と力強く会場に呼びかけて下さいました。
こうした暖かい声に支えられながら、集会に参加したHPVワクチン薬害訴訟の原告団からも、被害の実情を報告し、この問題への理解と引き続きのご支援をお願いしました。
薬被連と薬害弁連の活動報告の後、実行委員会から行動提起があり、来場者が「STOP!薬害」のプラカードを皆で掲げて、薬害根絶に向けた決意をアピールし、前夜集会は翌日の薬害根絶デーに向けた熱気の溢れるフィナーレを迎えました。
HPVワクチン薬害訴訟原告さんやご家族の中には、今回はじめて前夜集会に参加できたという方もいらっしゃいましたが、とても励まされた、来て良かった、来年もまた参加したいという感想が聞かれました。
同年代の学生さんからの応援の声に、原告さんは皆とても強く励まされたと思います。こうした支援の輪がより拡がっていくよう、引き続き努力したいとあらためて思いました。
実行委員のみなさま、そして来場者のみなさま、本当にありがとうございました。