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今日の福岡は、青空で気温も25度近く、少し暑いくらいの爽やかな陽気でした。
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福岡地方裁判所の門前集会にも、いつにも増して多数の支援者が参加しました。
大阪弁護団の幸長弁護士、名古屋弁護団の堀弁護士から全国の裁判状況の報告。
全国で被告製薬企業が全く同じ書面を提出し、同じようにしか進んでおらず、被害者側の原告からはそれぞれの主張をまとめて闘っていきましょうと、力強い言葉がありました。
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支える会共同代表で薬剤師の猿渡圭一郎さん、薬害肝炎の原告さん、先日の選挙で初当選した福岡市議会議員(5月~)の松尾律子さん、支える会・沖縄を立ち上げたわたなべゆうこさんらが激励のメッセージを寄せてくれました。
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「薬を作るときには治験では実際に使う人数よりも少ない人数でしか試験ができない。1000人でしか試験をしてないと、そこでは出てこなかった副作用が、10万人が使ったときには出てくることもある。薬の開発というのは、そういう風に不完全なのだということが前提なのです。だから、副作用があったという被害者がいたら、その話を真摯に聞かなきゃいけない。製薬企業にはそういう態度が望まれるのです。」
薬剤師である猿渡さんの言葉です。
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裁判では、原告25番さんが、辛かった中学・高校時代を語りました。
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お母さんと一緒にソフトテニスで頑張ってきたこと、ソフトテニスの推薦でお母さんと同じ高校へ入学し、ソフトテニスに打ち込む青春の日々になるはずだったのに、それができなくなったこと。インターハイ予選まで望みを捨てずに治療を頑張ったのに、結局諦めざるを得なかった無念さ。
傍聴席から共感のため息がこぼれました。
「夢や希望を返してください。返せないというなら、せめて謝って欲しい。」
「もう私たちのような子を増やさないで。」
原告の強い願いは裁判官にも届いたはずです。
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続く川廣弁護士の意見陳述では、裁判長交代に伴い、原告側のこれまでの主張のまとめと、被告企業の意見陳述に対する痛烈な批判を行いました。
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「これは誰のための裁判なの?」
弁護士会館で行われた報告集会で、原告・家族から発言がありました。
副反応を認めて欲しいのに、そのための裁判なのに、被告企業は有効性があるとかそんな話ばかりを言っていると。
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これを受けて徳田靖之弁護士から、力強い言葉がありました。
「この裁判は原告とそれを支える家族のためのもの。そうでなくてはならない。それをわからない、被害者に向き合わない企業だからこそ、薬害ということが起きる。薬害訴訟というものは、そういう企業と闘っていかなきゃいけないんです。頑張っていくしかない。被害を伝えていくしかないんです。」と。
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九州訴訟の次の口頭弁論期日は2019年7月17日(水)14時からです。
まだ闘いは続きますが、前進あるのみです!