想像してみてください。
突然、全身のありとあらゆる箇所が激しく痛みだす日のことを。
想像してみてください。
毎日楽しみにしていた学校に通えなくなる日のことを。
想像してみてください。
自分の夢を諦めなければならなくなる日のことを。
2018年6月13日、九州訴訟の第8回口頭弁論期日。
満席となった福岡地方裁判所301号法廷。
HPVワクチン薬害の被害者である九州原告5番の平良亜子さんが、全員の痛みを押し殺して、法廷に立ちます。
バスケ部と陸上部を掛け持ちするほどに健康だった彼女の身体は、HPVワクチンの接種後、一変します。
股関節の痛み、強い頭痛、けいれん、失神。
予期せず始まるけいれんに怯え、悩む毎日。
水泳の授業中に失神し、救命措置をうけたことさえあります。
高校のバスケ部には入部を断られます。
それでもバスケ部に入りたい、
それでも特別支援学校の教師になるという夢を叶えたい、
彼女は夢を追い続けようとしました。
それでも身体がそれを許さないのです。
学校の友人からも避けられるようになりました。
彼女の高校生活は、何一つとして良い思い出がないものに
変わってしまいました。
彼女は法廷で訴えます。
「私も20歳になり、大人の一員になりました。
私自身は、まだ未熟ですが、大人になった以上、
自分のことには自分で責任をとれるようになりたいと思っています。
私は、国や製薬会社にも、自分のやったことの責任をとり、
大人としての手本を示してほしいと思います。」
想像してみてください。
何の罪もない少女の青春がワクチンによって奪われることを。
想像してみてください。
その薬を作った大人たちが大声で責任を否定し続ける姿を。
想像してみてください。
少女たちの「身体」と「心」の痛みを。
続いて弁護団の松嶋健一弁護士から、「国がワクチンの接種を積極的に勧奨する為には、薬剤の認可時よりもさらに高い安全性が必要なのだ」という意見を述べました。
それなのに、HPVワクチンは、おたふく風邪ワクチン等の他のワクチンと比べ、拙速かつ杜撰な審査に基づいて定期接種化(国が接種を奨めること)されてきたのです。
HPVワクチンの認可や定期接種化の過程において不自然かつ不適切な対応がなされてきたことは明らかです。
私たち大人は被害を受けた少女たちに対して何をすべきか。
理解し、思い遣り、支援しなければなりません。
皆さんの支援という光を彼女たちに直接届けてください。
今日の福岡は、梅雨とは思えぬほどの快晴。
それなのに、被害を受けた少女たちには光が届きません。
もう何年もの長きにわたって光が届いていないのです。
九州訴訟の次回期日(第9回弁論)は、2018年9月19日午後2時です。
裁判所は六本松の新しい庁舎に移転しますので、どうかご注意下さい。
ぜひ次回も傍聴にお越しください。