沖縄で「学ぼうHPVワクチン問題」を開催

 2018年5月18日(金)夜、沖縄県那覇市にて学習会「学ぼうHPVワクチン問題」が開催されました。

 会場は、那覇市国際通りそばのとってもゆったりできるおしゃれなカフェ・ゆかるひbook cafe&hallのイベントスペースでした。

 この学習会は、フリーライターであるわたなべゆうこさんの「もっとHPVワクチン問題を学ばなくては」との思いから実現した企画です。

 わたなべさんは、これまでこの問題については、きちんと補償されるべきだと漠然と思って来たけど、問題を深く学んでは来なかったそうです。

 しかし、知人とこの問題を話し合ったことをきっかけに、もっとちゃんと勉強したいと思うようになり、今年の3月に東京で行なわれた国際シンポジウム「世界のHPVワクチン被害は今」にも参加して、「きちんと勉強しなければ」という思いをますます強くされたそうです。

 会の冒頭では、こうした勉強会開催の経緯が、わたなべさんから紹介されました。

 その後は、HPVワクチン薬害のドキュメント映像を上映し、前田牧弁護士(九州弁護団事務局長)から、この薬害の概要を解説しました。 

 前田弁護士は、HPVワクチンの副反応は、激しい頭痛や睡眠障害、倦怠感、脱力、しびれ、不随意運動など多様な症状が重層的に起こるのが特徴で、学校へ行けない等で思春期の女子が進路や就職を変更せざるを得ない深刻な被害が出ているということを説明しました。
 そして、日本では承認からわずか1年で緊急促進事業が始まって多くの女子が接種したこと、非常に短期間で多くの人が接種できるようになった一方で、危険性の確認は後回しになされたことについても解説を行いました。

 承認審査で有効性や安全性を疑問視する声が多数挙がったにも関わらず、これを後回しにした経緯を解説したときには、会場からには驚きの声とため息が広がりました。

 その後は、小林洋二弁護士(九州弁護団代表)が、今年3月東京で行なわれたHPV国際シンポジウムの報告を中心に、海外の状況について解説しました。

 小林弁護士からは、「日本でしか問題になっていない」などといったことを言う人もいるがそれは間違いであり、海外でも問題は起こっていること、どの国でも副反応の頻度、症状の特徴も共通していること、どの国でも治療体制が少ないこと、 被害を訴えると「国民を子宮頸がんの危険にさらしている」などとバッシングされ社会的に孤立させられるなど被害を訴えにくい問題があることなどを説明しました。

「原告の訴えは元の体に戻りたい、ということ。」

「被害に真摯に向き合わなければ真相は解明できない。」

 小林弁護士からこう語りかけられた参加者からは、

「報道がいろいろあって何が本当なのかよく分からなかったけど、学習会に参加してよくわかった。」

「HPVワクチンの積極勧奨が止められて良かった。」

「しかし、みんなはこの問題についてよく知らないので、もっとちゃんと知ってもらわないと。」

といった声が学習会終了後に寄せられました。

 学習会当日の様子は、翌日の沖縄タイムスでも紹介いただきました。そのおかげで、こうした学びの場の重要性がより広く社会に伝わったと思います。

 九州弁護団では、こういった学習会の機会ごとに、弁護士が出向いて問題点をわかりやすく解説しています。

 同様の学習会を開催したいとお考えの方は、ぜひ九州弁護団にご相談ください。