5月11日(金)に関西大学社会学部で行われた講義に、大阪原告団と大阪弁護団のメンバーがゲストスピーカーとして参加し、HPVワクチン薬害についての講演を行いました。
この講演は、関西大学社会学部の里見繁教授の授業の一コマを使って実施されました。冒頭で、里見教授が、HPVワクチンを受けた学生について挙手を求めると、多くの学生から手が挙がり、まさにHPVワクチンの接種を受けた当事者世代への講演となりました。
講演では、HPVワクチン薬害を特集したテレビ番組の映像を見ていただいた後、大阪弁護団の野口啓暁弁護士と安田知央弁護士より、HPVワクチン薬害訴訟の概要等について説明しました。
続いて、大阪原告団の原告の一人である谷口結衣さん、原告の母であり大阪原告団代表である児玉三紀子さん、原告番号8番さんのお父さんから、学生に向けて、被害の実情について訴えました。
谷口結衣さんからは、HPVワクチン接種後に自らに降りかかった数々の副反応、それによって生活が激変したこと、今後求めていきたいこと等について、自らの体験や思いが語られました。
児玉三紀子さんと原告番号8番さんのお父さんは、HPVワクチン薬害被害者の保護者の立場から、ワクチンの接種を受けたことにより自身の子供に降りかかった症状、周囲の反応、将来に対する不安等について説明しました。
今回、講義を受講していた学生の皆さんは、HPVワクチン接種を受けた学生が多かったということもあり、被害者の訴えに真剣に耳を傾けている様子でした。谷口結衣さんの切実な被害の訴えに涙を流す学生も多くいました。
映像の中だけでなく、被害者本人や家族の生の言葉を直接聞くことで、HPVワクチン薬害問題が現在進行形で現実に生じている深刻な問題なのだと、よりリアリティをもって感じてもらえたことと思います。
講演には300名を超える学生が参加し、HPVワクチンの接種を受けた当事者世代として、同世代に生じている被害への関心の高さもうかがわれました。
今回の講演で、被害者・原告達と同世代の学生の皆さんにHPVワクチン薬害問題についてより実態を知ってもらい、考える機会を持ってもらうことができました。同世代の皆さんに理解してもらい、応援してもらうことは、被害者・原告にとって大きな力となります。
原告団・弁護団として、当事者世代への訴えかけを、これからも継続していきます。ご支援よろしくお願いいたします。