鈴鹿医療科学大学で講義を行いました

6月12日(月)の午前11時10分より12時40分まで、三重県鈴鹿市にある鈴鹿医療科学大学で、HPVワクチン薬害問題についての講義を行いました。
この講義は、同大学からの依頼で、薬学部2年生及び看護学部3年生の合同講義の枠を使って行われました。300名ほどを収容可能な大教室で行われた講義には、席がほぼ埋まるほどの学生さんが聴講に集まりました。

講義ではまず、名古屋弁護団の横山貴之弁護士より、HPVワクチンの問題点(ワクチンの有効性や安全性が確認されていないにもかかわらず、拙速に国や製薬会社がワクチンの導入を推進したこと等)、HPVワクチン薬害訴訟の概要等についてスライドを使用しながら講義を行いました。

続いて、名古屋原告団の原告さんご本人と名古屋原告団代表の谷口さん、名古屋弁護団の柄沢好宣弁護士による座談会形式で、ワクチンを接種することにした経緯や接種後に体験した副反応や現在の状況、今後の救済のあり方等についてお話ししました。

自ら講義でお話した原告さんは、無料での接種に間に合うように、市からのお知らせのままに接種を受けたことをとても後悔していること、接種後に病院を受診しても、精神的な問題と言われて原因がわからずに辛い思いをしたこと、学校では保健室登校が認められず、バリアフリーでもないために登校を諦めざるを得なかったこと、希望の仕事に就くための勉強すらできなくなった悔しさ等を語りました。

また、谷口さんからは、接種被害者の保護者の観点から、働きながら娘さんの介護をすることの大変さ、娘さんが家族の記憶を失ってしまったときの辛さ、娘さんの体調が回復しても就職先の目途がつかず、自分がいなくなったときの娘さんの生活への不安が大きいこと等についてお話ししました。

聴講の学生さん達は、メモをとりつつ真剣に耳を傾けて下さいました。
講義の後、聴講していた学生さんが原告さんらに声をかけ、涙ながらに感想を話す一幕もあり、原告さんらが置かれた状況の一端を知って頂くきっかけになったと思います。

この講義を通じて、今後医療の現場で仕事をされる学生さんに、HPVワクチン薬害の問題を伝え、関心や問題意識を持ってもらう機会を持つことができました。
講義の機会をくださった鈴鹿医療科学大学に感謝申し上げます。

原告団・弁護団では、大学や専門学校での出張講義のご依頼にも積極的に対応させていただきますので、ご要望がありましたら、ぜひ各地弁護団事務局までお問い合わせ下さい。