薬害根絶フォーラムが開催されました。

2016年10月22日(土)東京医科歯科大学歯科棟4F特別講堂にて,第18回薬害根絶フォーラムが開催されました。約200名の方の参加で講堂が埋められていました。

 

第1部では薬害被害者の方々から薬害の実態報告がなされました。HPVワクチン被害については特集を組んでいただき,原告の園田絵里菜さんが報告しました。

 

ワクチンによって内臓を握りつぶされるような痛み,頭痛,発熱,倦怠感,全身のいたみ,失神,めまい等の症状が現れるようになったこと,このような 症状に苦しんでいるにもかかわらず,学校や多くの医療機関で受けた理解を示そうとしない対応,詐病扱いされた経験を報告しました。そして,普通の生活を少 しでもしたいこと,被害者らの症状を理解してもらいたいことを訴えました。

 

第2部では,子どもたちを薬害の被害者にも加害者にもしないために,子ども達に薬害をどう伝えていくかを徹底討論しました。

 

HPV ワクチン被害訴訟原告団の酒井秀郎さんは,お子さんである七海さんの被害について報告し,副反応情報を早期に集め診療に生かしていればHPVワクチンの被 害がここまで広がらなかったと考えていることを報告しました。そして,被害を受けているのが女子中学生・高校生であるが,HPVワクチン被害は認知しても, これを薬害として誰にでも起こりえることだというようには考えていないのが現状であるとの報告もなされました。

その上で,酒井さんからは,七海さんの場合でも被害に遭った直後は誰も理解してくれなかったものの,5年でずいぶん改善されたので,時間がかかるとは思うが薬害根絶に向け取り組んでいかなければならないことを訴えられました。